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「令和5年度 京都府プロフェッショナル人材戦略拠点事業 中小企業×大企業交流会」開催報告

11月22日(水)、京都経済センターにて「令和5年度 京都府プロフェッショナル人材戦略拠点事業 中小企業×大企業交流会」が開催されました。交流会は2部構成で、1部では「プロフェッショナル人材の取組と活用によるメリット・効果について」をテーマにしたセミナーを開催しました。まず、会場とオンラインのハイブリッド形式で行われたセミナーの内容についてご報告します。

第1部:セミナー

セミナーに登壇したのは、AOI TYO HD株式会社の人材戦略部マネージャーである沼尾ももみ様、株式会社髙岡の代表取締役髙岡幸一郎様、株式会社FIELD MANAGEMENT EXPAND プロデューサー植田祐介様の3名です。沼尾様はプロフェッショナル人材を提供している企業の立場から、髙岡様はプロフェッショナル人材を活用している立場から、そして植田様はプロフェッショナル人材として副業を行っている立場から、それぞれお話していただきました。

沼尾様が所属しているAOI TYO HD株式会社は広告コンテンツを制作している会社です。AOI TYO HD株式会社はTVCM制作に強みを持ち、国内テレビCM制作シェア1位を誇ります。しかし近年広告が多用しTVCM以外の広告に対する需要も増えたことから、会社全体のケイパビリティ向上が求められるようになりました。

そこで、社員一人ひとりに外の世界を知ってもらい、新たな知見やスキル、価値観を身につける機会と、社員に自らキャリアを創造する機会を持ってもらうために副業を奨励することにしました。2020年度から本格的に副業制度を導入した結果、2020年、2021年と2年連続で副業支援実績全国1位を達成。順調に副業支援契約数を伸ばしています。

髙岡様が経営している株式会社髙岡は、1919年創業の寝具会社です。職人の手作り寝具を百貨店を通じて販売していましたが、ライフスタイルの変化やブランド寝具の成長などにより、手作り寝具の需要が低下していきます。それをカバーすべく、職人手作りの座布団ブランド「洛中髙岡屋」を立ち上げました。現在は「おじゃみ」座布団や「せんべい」座布団等が人気を博しています。

株式会社髙岡が副業人材を活用するようになったきっかけは、座布団のインターネット販売を始めたことでした。しかしECサイトの販売・集客やインターネット広告に関する知見は社内にはなかったため、副業人材の活用を考えるに至りました。

AOI TYO HD株式会社のグループ会社に所属している植田様は、2022年度から、副業人材として株式会社髙岡のインターネット戦略を支援しています。ミッションは、SNS活用による認知度向上とオンラインストアの集客ならびに売り上げ向上。週1回オンラインで、3か月に1回京都にやってきて対面でミーティングを行っています。

植田様の副業人材としての活動は最初からスムーズにはいきませんでした。売り上げが向上してきたのは、最初の契約から1年以上が経ってからです。今では、髙岡様からも「何でも相談できるし、言い合える、良い関係を築けている」と大きな信頼を寄せられるようになっています。

この経験から、植田様は副業人材が活躍できるポイントとして「経営者と直接会話する、お互いが勉強する、ツールを活用してコミュニケーションを取る、⻑期的視点で取り組む」の4つを挙げ、「マッチングがうまくいけば、プロ人材、受け入れ企業、顧客、3方よしの関係がきっと築けると思います」と話をまとめました。

登壇者がそれぞれの立場から話をしたあとは、質疑応答タイムです。副業の活動時間はどれくらいか、副業を推奨することで企業が受けるメリットとデメリットは何か、副業人材を受け入れることで社員にどのような変化が見らたかなど、参加者からさまざまな質問が寄せられ、プロフェッショナル人材活用に向けての関心の高さがうかがえました。

最後に、登壇者3名から参加者へのメッセージとともに、1部のセミナーは終了しました。

■登壇者のメッセージ

沼尾様「プロフェッショナル人材事業の送り出し企業、受け入れ企業ともに、まずは話をきいてみる、トライしてみることが重要なのかなと思います。当社には面白い人材がおりますので、ご活用いただければと思います」

髙岡様「プロフェッショナル人材の持つ外部からの視点を取り入れることで、会社の中だけで考えているだけでは発想できない方向が見えてきます。小さな会社の魅力を向上させる経験は、人材とその所属する大企業にとってもプラスになるでしょう。私たちもこの制度をより活用していきたいと思います」

植田様「髙岡社長から学ぶことはたくさんあり、プロフェッショナル人材制度を使って副業をすることは自分の成長につながっていると感謝しています。より多くの人に制度を活用していただけくといいかなと思います」

第2部:マッチング交流会

第2部では中小企業と大企業のマッチング交流会を開催し、中小企業からは人材活用の就業形態や具体的に求めるニーズを大企業に説明。大企業から該当者の有無や今後の対応の可能性など具体的な意見交換が行われ、交流を深めることができました。 終了後のアンケート結果では、中小企業からは「人材活用における選択肢がいろいろあることが分かった。」、「大企業から人材活用に対するアドバイスをいただき、可能性を感じた。」等の声が聞かれました。一方、大企業からは「受け入れいただける企業候補と出会えた。」、「中小企業の人材ニーズを具体的に聞くことができ、人材の活躍場所の可能性を知ることができた。」等の声が聞かれました。 当拠点では、今回の交流会で得たネットワークをさらに深め、今後とも中小企業の人材確保を支援するため、中小企業と大企業との人材マッチングに努めていく所存です。